腰痛と背骨の歪みの因果関係。背骨を整えてお悩み解消。

最終更新日:2023/02/20

腰痛の原因は事故などの外傷を除けば、ほぼ姿勢の崩れから発症します。
姿勢の崩れとは、私達の身体を正しく支え神経の通り道である背骨の並びが崩れているということです。背骨の歪みは腰痛だけでなく、身体の至る所の不調の原因になります。
今回は正しい背骨を理解し、理想の姿勢を手に入れるための簡単ストレッチをまとめてみました。

腰痛は腰が悪い訳ではありません

腰痛をお持ちの方は腰をマッサージしたり、腰に湿布を貼ったりして解消しようとはしていませんか。
実は腰痛のそもそもの原因が腰以外の場所にあるのではないかと考えたことはあるでしょうか。
実際何をやっても治らない腰痛は『背骨の歪み』、『足の使い方』『血流の悪さ』の三つに原因があるかもしれません。
腰痛で来店されるお客様には、「腰が重いから腰をほぐしてほしい」ということをおっしゃられる方が多いです。
しかし、身体はつながっていて、腰が痛いからといって腰だけに原因があるわけではないのです。「腰が痛い」のは、あくまで結果であり、原因は他のところにある場合が多いのです。
極端に言えば腰が悪いのではなく、他の部分が悪いから腰が痛くなったということです。膝が痛いのを庇って歩き続けたり、足首を捻挫してちゃんと治さなかったりしたせいで歩き方が不自然になり、それが腰痛につながったというケースは驚くほど多いのです。
もちろん、腰痛は痛みを取り除くために触りますが、大切なことは「今痛い場所」ではなく、「痛みの原因となっている場所」を改善していくことなのです。

腰痛と背骨の歪みについて

腰痛に悩む人のほとんどが背骨の歪みを抱えながら生活していたということです。
誰が見ても背中を丸めてしまっているネコ背の方はもちろんのこと、胸を張っているように見えても、実はお腹まで突き出してしまっている方も、すべて背骨の理想的で緩やかな弯曲を崩していることになります。
どちらの姿勢も背骨で重力を受け止める並びが崩れ支える力が弱くなり、その結果、周辺の筋肉が背骨を倒れないように支えようとする本来はかからないはずの負担をかけてしまいます。すると、その筋肉は当然のように疲労が溜まり、炎症を起こします。
それが原因となって、腰痛になるのです。
さらに崩れた背骨の並びのままで過ごしてしまうと、骨や椎間板にまで影響を及ぼし、骨や椎間板の変形が起こるのです。そうして、椎間板ヘルニアにまでなってしまうのです。理想的なS字弯曲が描けていれば、体の重みをそれぞれの背骨一つ一つが支えてくれるので、1カ所に負担がかかってしまうということはありません。
つまり背骨を歪みをなくして正しいS字を描かせることが腰痛改善の第一歩なのです。

腰痛にならない背骨の歪みチェック

背骨が正しく並べられるか、まずは姿勢チェックをしてみましょう。

壁を背にして立ってみましょう。
かかとを揃えて壁にくっつけてください。
この時に背骨が壁にどこかしら一点でも当たってしまう方はS字が崩れています。
腰椎が当たる方は完全に骨盤が後ろに倒れています。
逆に腰に握りこぶしが入ってしまう方は骨盤が前に倒れています。
胸椎が当たってしまう方は肩甲骨が外に開き過ぎて腕が前に出ています。
後頭部がつかない方は顎を前に出し過ぎていたり、うつむき過ぎる癖があります。
これが正しい姿勢になると背骨は身体の中に埋まっていて外に飛び出してきませんので、一切壁に触れることがないのです。
胸椎は後ろに弯曲しているので最も触れ易いのですが、肩甲骨が壁に触れて胸椎は触れないことが理想です。
これで前後のS字チェックは終了です。
次に左右の歪みです。
これは姿鏡があると分かりやすいです。
左右の腰骨の出っ張りに真っすぐな棒やハンガーを当ててみましょう。
傾きが出た方は背骨が左右に歪み、腰骨の高い方の脚が短くなっているでしょう。
このように姿勢をチェックするだけでもご自身の問題点が見えてくるのではないでしょうか。

背骨の歪み改善ストレッチ

これから紹介するストレッチを行ってみてください。
終わった後にもう一度先ほどの姿勢チェックをしてみると違いを感じやすいのではないでしょうか。

①肩甲骨周りのストレッチ
親指と人差し指は使わずにフェイスタオルの端を握ってバンザイをします
顔は常にまっすぐで、タオルが頭首肩に触れないように意識して背中側におろしてきましょう
下したときに、耳と肩を遠ざけるようにやってみましょう
ゆっくりと息を吐きながら動かしてみましょう

<ポイント>
みぞおちを前に出す
肘を背中が側でくっつけるイメージでやってみましょう

②背骨と骨盤の連動ストレッチ

アルファベットのエックスの形になり、仰向けで寝ましょう
対角線の腕と脚を一直線に並べて遠くに突きのばします
つま先を上に向けてかかとを突き出しながらおしりを閉じます
鼻から吸った空気を、ゆっくりと口から残さず吐き出しましょう
おヘソの下に気をため込むように意識しましょう

<ポイント>
手指とかかとをできるだけ遠くに伸ばしましょう
息を残さず吐き出しましょう

③全身ストレッチ

立った状態でみぞおちを下に向け背中を丸めて腕を前にだらぁんと垂らして肩甲骨を外に開いた姿勢から動きましょう
肩甲骨を後ろに回しながらみぞおちを上に向けるように胸を張りましょう
身体の中心ではなく後ろにまっすぐの軸があるのをイメージしてください
縮こまらずに、大げさに動かしましょう

<ポイント>
肩の動きを合わせていきましょう
肩甲骨を後ろに回してシャキッと立ってみましょう

ストレッチが一通り終わったら、もう一度先ほどの姿勢をとってみましょう。
背骨のS字がとりやすくなり、姿勢も保ちやすくなっているはずです!

まずはこのストレッチを継続して行ってみて下さい。

身体の歪みは万病の元

悪い姿勢と良い姿勢の違いはやはり背中の伸び具合が一番目につきます。
背すじが伸びていると活力に溢れているように周りから見られます。
背すじが丸まっていると自分ではそう思わなくても、元気がなく暗く沈んだ印象を与えてしまいます。
そしてその外見的な差は自然と身体の不調として現れ始めてしまいます。
何よりも背中が丸いと呼吸が浅くなりやすいです。
深呼吸をするとき胸を張ってしたほうが深くて長い呼吸が出来ますよね。
呼吸が浅いと一度に取り込める酸素の量が少ないため、身体が必要としているだけの酸素がなく、様々な器官が酸欠で代謝が進まず機能が落ちてしまいます。
するとその結果、筋肉が硬くなったり、消化不良になったりしてしまい、さらに不調の連鎖が始まってしまうのです。
もしかしたら、今抱えている悩みの原因を辿っていくとすべてこの姿勢の悪さから呼吸が浅いということに行きつく方が多いかもしれません。
何かしら不調を感じてきている方は、今すぐ姿勢を正し深呼吸を繰り返してみてください。
すぐに変わることはありませんが、1週間もしたら悩みが嘘のようになくなっているかもしれませんよ。

まとめ【腰痛と背骨の歪みの因果関係。背骨を整えてお悩み解消。】

腰痛だけでなく、背骨の歪みは様々な不調の原因になることはお分かりいただけましたか?背骨が歪めば不安定になるのは容易に想像できます。どれだけ古い家でも安定した大黒柱があれば、安心して暮らしていけます。
背骨を正して不安のない生活を送れるように今一度ご自身の姿勢を意識しなおしてみてください。
この記事がそのキッカケになることを望みます。

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