サッカーのトッププロを見ていると足首を器用に使って凄い華麗なボールタッチをしていますよね。あの足首のしなやかさは生まれ持っての才能なのでしょうか。
生まれたときは誰でも足首は柔らかいものです。それを活かすも殺すも自分次第。
今回は年齢問わずいつからでも出来る足首ストレッチについてまとめてみました。
サッカー選手の足首の使い方
現在サッカー界で誰がナンバー1か決めるのは至難なほど素晴らしい選手がたくさんいますが、私はやはりバルセロナのアルゼンチン代表リオネル・メッシ選手が好きです。
あの誰にも止められないドリブルは昔読んでいたキャプテン翼のような漫画の世界のことのように見えてしまいます。
それくらいトッププロでも止められないほどドリブルが神がかっています。
ではどうしてそれを実現出来ているのでしょうか。
サッカーでの守備で、相手のドリブルを奪えるのは、当たり前ですが相手の足からボールが離れた瞬間です。
大抵の選手はドリブルスピードが速くなる程、足先からボールが離れてしまいます。
相手を振り切るためにボールを蹴り出してドリブルを加速していきます。
分かり切った話ですが、狭いゴール前のエリアでドリブルのスピードを上げるのは無謀だと思います。
だからこそ、ドリブルを極力控えて、細かいパス交換を行い、切り崩していくことが常套手段ですよね。
ところが、メッシは単独でドリブルで加速しながら、ペナルティエリア付近まで切り込むことが出来ます。
メッシがドリブルしていると、彼の身体に触れる事さえ出来ないことさえあります。
なぜ複数人掛かりでも奪う事が出来ないのでしょう。
それは、メッシのドリブル方法に秘密があり、ドリブル時のボールタッチが他の選手に比べて多彩だからだと言えます。
彼はドリブル時のボールタッチは、普通のインステップ、インサイド、アウトサイドに加えつま先も多用しているのはご覧になると分かると思います。
つま先を使ったボールタッチは、非常に自然なタッチですので、加速時に重心がブレないのです。
重心がブレなければ、一定のスピードになってもボールが足元からほとんど離れずにドリブルを行う事が出来ます。
このように足を器用に使いこなし、バランスを崩さない身体がメッシのパフォーマンスを実現しているのです。
サッカーでケガをしないため足首をストレッチ
サッカーが上手くなるため、ケガをしないために足首の柔軟性が必要であること。
これは、間違いありません。
足首の硬い人には、ぎこちのない動きが出てしまいます。
足首が柔らかい場合は、捻挫も少なく、もし捻挫したとしても、軽く回復も早いです。
そう考えると、柔らかくしない理由はありませんね。
柔らかくしたいと考えるならば、毎日欠かさず、丁寧に、足首周りのストレッチを、
朝起きたとき、サッカー前、サッカー後、風呂上がりにやることが一番の近道です。
間違いなく個人差があると思います。
すぐに結果がでるというわけではなくサボるとまた元々の硬い足首になって折角の苦労が水の泡になってしまうこともありますので、続けることが大切なのです。
足首ストレッチは適当にやっても効果がありません。
目的別に使い分けましょう。
朝起きたとき、サッカー前は静かに伸ばすストレッチは逆効果です。
筋肉がしっかりと動くように目覚めさせるのが目的ですので、大きく動かすように心がけましょう。
・シンプルに足首を大きく曲げて伸ばすを20回反復しましょう。
※足首の動きに合わせて、伸ばすときは指もしっかりグーにしてください。
曲げる時は指をパーに広げるように意識してください。
・足首を内回し、外回しを10回ずつ繰り返しましょう。
※内回しは内くるぶしを意識、外回しは外くるぶしを意識してください。
次にサッカー後、風呂上がりには疲労回復、筋肉を硬くしないために静かに伸ばすストレッチを行いましょう。
ゆっくりと時間を掛けるほど効果的です。
・足首を目いっぱい曲げて30秒以上キープしましょう。
※階段などの段差を利用してかかとを落とすと簡単です。
膝が曲がらないように注意してください。
・足首を目いっぱい伸ばして30秒以上キープしましょう。
※かかと同士をくっつけた正座をすると簡単です。
・床に雑誌かなにか厚みのあるものを置いて、親指側だけ小指側だけで踏んで30秒以上キープしましょう。
※薄いものから徐々に厚いものに変えていってください。
ストレッチは足首だけでなく全身も
サッカーは足が中心となるスポーツですから、足首の柔軟性は当然求められます。
先ほど紹介したストレッチは間違いなくやる必要があるのですが、実はそれだけでは根本から足首を柔らかくすることが出来ません。
足首だけを動かそうと焦点がいきますが、身体の筋肉は構造上、頭からつま先まですべてに関係性があり繋がって連鎖するものです。
身体は単純な構造ではなく様々なことが関わりあっているのです。
腰痛の原因が足首にあったり、頭痛の原因がふくらはぎにあったりもします。
身体の一部が痛い場合は、痛いその部位だけに問題があるのではないので、身体全体を観て問題を解決していくことが大切なのです。
簡単に言えば足首が硬い人は身体も硬いというのが当たり前なのです。
すなわち足首だけをストレッチしても限界があるということです。
脚で考えますと腰の柔軟性が足首を柔らかくする為に最も重要な条件なのです。
そして股関節、膝の柔軟性と続きます。
例えば、腰が硬いと、脚が後ろに引き伸ばしにくいので幾らアキレス腱伸ばしをしても思う様に伸びません。
腰が硬いというのは、骨盤周りの筋肉が硬いということ
太ももの表裏の筋肉は、骨盤から膝の下辺りまでつながっています。
と言うことは、腰に柔軟性がなければ膝も柔軟性が無い、という事になります。
上半身、下半身をつなぐのが骨盤であり、筋肉の始点になっています。
骨盤が、少しズレるだけでも、身体の全体に影響を与えてしまうのです。
つまりは骨盤が歪むと大腿四頭筋やハムストリングが硬くなり膝にも影響がでます。
膝が悪くなるとそれがふくらはぎ、アキレス腱を硬くして、足首、足の裏まで硬くなる困った連鎖反応が出てくるのです。
そう考えると足首を柔らかくするためには全身のストレッチが必要不可欠というのもご理解していただけるのではないでしょうか。
全身のストレッチ方法は別の記事で紹介していますので、そちらを参考にしてくさいね。
サッカーで足首を捻ってしまったら
足首の捻挫は、内側か外側の方向に不自然な形で強く捻ることで発生します。
捻った方向が内側か外側かで、重症度が変わります。
足首は構造上内側に捻りやすくなっています。
よって、内側に捻って起きる内反捻挫は比較的軽症で済むことが多いので、応急処置だけで十分なケースも多いです。
それに対し外側に捻って起きる外反捻挫は、よほどの強い力が加わらない限り起きることはなく非常に稀です。
外側にひねる捻挫が多く起きるのは、ラグビーやアメリカンフットボールなどの激しい接触のあるスポーツや交通事故などです。
外側に捻った場合にはすぐに病院へ行きましょう。
捻挫をしたらすぐに応急処置をしてください。
RICE処置と呼ばれる方法です。
RICEとは、安静《Rest》冷却《Ice》圧迫《Compression》拳上《Elevation》の頭文字を取ったものです。
・安静
動かず体重を掛けないように座ったり寝転んで捻挫をした足首を安静に保ちましょう。
・冷却
氷嚢があればよいですが、なければビニール袋に氷水をいれたり、凍ったペットボトルなどで対応しましょう。
・圧迫
出血や腫れ防止のためテーピングや包帯で足首を圧迫します。
ただし強すぎる圧迫は血流悪化や神経圧迫の恐れがありますので指先が青くなっていないかをチェックしましょう。
・拳上
足首を心臓よりも高くなるように、クッションや台に乗せましょう。
内出血を防ぐことができ、痛みも和らぎます。
このRICE処置は、捻挫による腫れや内出血を最小限に抑えるためのものですので、捻挫してから1~2日の間はこの処置を続けてください。
ただし、それ以降は反対に温めて血行を促し回復を早める方向に変えていく必要がありますので注意してください。
ストレッチ以外でもパフォーマンスアップ
パフォーマンスを上げるために必要不可欠なもの。
それはやはりなんといっても姿勢です。
姿勢が悪ければ、ケガしない動き、俊敏な動き、重心移動などが出来ないことは明らかです。
それでは正しい姿勢とはどんな姿勢なのでしょうか。
簡単なチェック方法として壁を背に立ってみましょう。
踵、おしり、背中、肘、頭を壁につけて立てますか?
おしりがつきづらい方は太ももの筋肉が張っているのでは。
腰に隙間がない方は骨盤が後ろに倒れています。
肘がつけづらい方は肩甲骨が外に開き肩が前に出ていることでしょう。
頭がつけづらい方はネコ背が強いはずです。
理想は無理に力を入れて押し付けようとしなくても自然と壁につけられることです。
これが出来ると自然とおへそ辺りに重心が安定します。
重心が後ろにあると前に移動させてスピードに乗るのが大変ですし、右にあると左へのフェイントがワンテンポ遅れてしまいます。
正しい重心を意識することが前後左右への動きがバランス良く無駄な動作をすることなく実現できるのです。
結局はこの正しい重心を手に入れるためには足首だけでなく全身のストレッチが必要だということにつながるのです。
サッカー選手だから肩や腕のストレッチはしなくても良いという訳ではないです。
片腕だけでも体重の5~8%の重さがあるのですからね。
まとめ【足首ストレッチは絶対欠かすな!サッカー上達への近道】
サッカー上達のためには足首の柔軟性は間違いなく必要ですが、足首だけ念入りにストレッチを行っても限界があります。
全身の柔軟性を高めることがさらに上のレベルに昇るためには必要不可欠なのです。
今からでも遅くありません。
ストレッチを毎日しっかり丁寧に続けてサッカーに打ち込んでください。
皆様のご活躍、心から願っております。